京阪700形の関連で実験です。
走行する線路はFLEISCHMANN PROFI-GRLEIS 6174W、ドイツ製フライシュマンのHO道床付線路の曲線ポイント右分岐です。前後はR420の曲線をつないでいます。欧州型車輛の、幅が広くハイフランジの車輪に対応できる線路となっています。
はじめに事の原因となった700形702号を走らせて見ます。
実物700形は両運転台車ですが、奇数車京都側非貫通、大阪側貫通の車体で、偶数車は大阪側非貫通、京都側貫通となっています。台車は日車NS84-35形で軸距2130mm、1/87で24.48mmとなります。
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こちら台車は日光モデル製D-14、軸距24.5mmです。輪軸は日光モデル製10.5mm径スポーク車輪に取り替えています。非貫通側を先頭にして走らせて見ますが、何とか通過できているようです。逆向きにして貫通側を先頭に走らせて見ると、フログのところで外側へ脱線してしまいます。
廣瀬さんからのコメントで、台車単独での走行を試してみました。
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こちら床板から貫通側の台車をはずします。台車単独で走らせると、3回のトライで3回とも脱線してしまいました。非貫通側の台車もはずして走らせてみましたが、同じように脱線してしまいます。
同じ軸距で他の台車はどうか試してみます。日光モデル製ボールドウィン78-275AAです。軸距24.5mm、輪軸は標準装備品のプレート車輪です。
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こちらはじめ2回ほど脱線しましたが、そのあと何回かはうまく通過できています。速度の影響もあるかもしれません。次に輪軸を標準装備品からD14がつけていた10.5mm径スポーク車輪に交換して走らせて見ると、脱線の頻度が上がったようです。
軸距の影響はあるのかどうか、26mmの日光モデル製日車D−16台車で試します。輪軸は標準装備品のプレート車輪です。
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こちらはじめは何とか通過できているようですが、強めに勢いをつけて速度を上げると脱線するようです。次に輪軸を標準装備品からD14がつけていた10.5mm径スポーク車輪に交換して走らせて見ると、やはり脱線の頻度が上がるようです。
軸距が長めの台車はどうでしょうか。31mmの日光モデル製TR23台車です。輪軸は標準装備品から10.5mm径ピボット軸スポーク車輪に交換してあります。
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こちらはじめは行けそうかなと思わせますが、やはり脱線発生です。わりと低速でも脱線してしまいます。
棚から客車を取り出してきました。日光モデル製TR47台車をはいたオハ46です。輪軸は標準装備品のピボット軸プレート車輪です。
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こちら脱線転落すると困るのであまり勢いはつけられませんが、脱線の様子もなく通過してくれました。車体の有無というか、粘着重量も関係するのでしょうか。
軸距の短い車輛も試してみました。17mmのだるまや製ブリル76Eです。輪軸はだるまやの標準装備品です。
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こちらフログ上で止まりかけますが、無電区間での集電の影響でしょう。脱線はしないで通過できています。だるまや車輪の寸法はNMRA規格CODE#110のターゲット値に近いものになっています。
さて、ここまでの実験で脱線についての考察ですが、軸距とは関係がない、車輪形状による影響が大きい、ということがいえます。
日光モデル製の10.5mmスポーク車輪は、車輪幅Nが2.4mm、フランジ幅Tが0.6mm、踏面幅Wが1.8mm、フランジ高0.55mmというところなので、落ち込みや乗り上げでスムーズな通過は困難ということでしょう。標準装備車輪は、車輪幅Nが2.6mm、フランジ幅Tが0.7mm、踏面幅Wが1.9mm、フランジ高0.7mmというところです。踏面幅やフランジ高の少しの違いで、何とか通過できるかなという寸法でしょうか。