SNSとかでのことではなくて、写真の話です。
リバーサルで撮影した古い写真のデータ化は粛々と進めています。ポジをスライド形式にマウントしてあった分は作業を終了しました。
その作業で、フィルムを挟んでいるマウントの材質によって、長期保存の問題が発生しているのがわかりました。ネガをスリーブ状態で保存していて、劣化が進むとカール現象がおこって丸くなってしまうのはビネガー症候群とかで有名ですが、幸いこの現象はありません。今回のは「プラスチックマウントの反り」という現象に出くわしています。
マウントしたものは HAKUBA の SlideAlbum に入れているのですが、保存環境はそれほど気にしているわけではないので、通常の気温湿度のまま置いています。
左のSAKURA のはサクラカラーR100で1973年のもの、右はコダックのエクタクロームで1974年のものです。マウントの厚紙字体はそれほど劣化はありません。エクタクロームはマウント内部でフイルムが変形してきているようです。ビネガーへ向かっているのか?
フジクロームのプラスチックマウントです。保存状態のを出してみると、右のように四隅へ向かって反りが発生しています。マウント枠の影響を受けて挟んだフィルムも反っているようです。セットしたときに傾きがでてしまい、スキャンしたときに中央部と周辺とのピントに差があるような気がします。
何とか修正できるかなと思い、フィルムをはずしてマウント枠を手でジワジワとまっすぐにもどして見ました。それが左の状態ですが、一度ついた反り癖はいつの間にか反った状態へと戻るようです。逆方向へかなり強めに修正して何とかなるかなという感じです。
左はKonikaブランドの紙マウントです。自分でマウント用に販売されていたもので、梅田旭屋時代のマッハ模型近くの写真材料店で購入したような記憶があります。右のプラスチックマウントも自分でマウント用品でブランドも店も忘れてしまいました。Konikaの紙マウントが入手できなくなって、これにしたような気がします。ねじれや反りがひどくなってきています。
左はコダクロームの紙マウントで1993年のものです。良い状態です。右は1990年代後半くらいかな、どこかで見つけた紙マウントに自分でセットしたものです。
保存の仕方も影響があるのでしょうが、プラスチックマウントの経年変化には気がつきませんでした。挟み込み作業をしていたときは、硬くてしっかりしているので紙よりもいいのかなぁ、フジクローム純正仕上げもプラマウントだから…などと感じていたのですがねぇ。