ちょっと調べたいことがあって、京阪京津線の車輛について検索していました。
上関寺の勾配を下る260形急行 石山寺行 262−261 1968年4月21日撮影
基本的に信頼が置けない情報源ではありますが、Wikipediaも参考にはしたいところで、260形の改造履歴の年月などを調べていましたが、あらためて「導入」の文を読むと、次のようなことが書かれています。
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全車とも急勾配を有する京津線での使用を前提としているため、制動装置に発電ブレーキを備えていた。電気制動を常用していたため、制動時にも吊掛駆動音が発生していた。
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これには驚きました。「電気制動を常用」と書かれています。
京津線用車輛に電気制動がついているのは京津電軌1型からですが、260形で電気制動を常用していた、というのは疑問です。260形の運転室のブレーキ弁にはSMEの空気配管だけで、マスコンにもノッチ戻しのような機構はなかったように思います。非常電気制動の引きスイッチが運転室上の方にあったのは記憶にありますが、「制動時にも吊掛駆動音が発生していた」はちょっと違うのではないかと思われます。
廃車になる前に録音した260形の走行音を聞いても、発電ブレーキを使って速度制御しているようには聞こえないんですけどねぇ。
1997年10月11日録音から 大谷→追分 261号車内
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しかし、こうやってネット辞書の文章に書かれていると、自分の認識は間違っていて、260形にも発電ブレーキ常用のしくみがあった、というのが正しかったのかなと思ってしまうのです。
260形は登場時、200形の機器が使われており、制御器は電磁空気カム式、空気ブレーキはGE式だったと記憶しています。マスコンも旧国のような形のやつでした。
その後、更新が行われ、制御器はEC-260電動カム軸式、空気ブレーキはSMEで電気ブレーキとの連動はなかったはずです。EC-260の中身がわからないのですが、マスコンによる発電制動が常用できたのかどうか。
そのあたりは何か記述されたものがあれば認識を新たにできるのですが、今のところわからないのです。