木造鉄道車両の漆塗装について興味が出てきたので、国立国会図書館デジタルコレクションの日本塗料工業史を開いてみました。
このままでも良いのですが、テキストに書き出しておくことにします。
1254ページ
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第二章 車輛塗粧の變遷
明治29年、日本車輛製造株式会社が創立されるまで鉄道省の車輛工場は新橋(今の大井工機部)神戸(今の鷹取工機部)の2工場の外、山陽鉄道の兵庫工場、関西鉄道の四日市工場、日本鉄道の大宮工場等で車輛の修繕塗替等を行って居たが殆んど外国車輛の輸入に依ったもので有る。
第一節 明治時代
1.油性下地ペイントワニス塗粧法
明治時代の車輛は長さ9米位の単車から14、5米位のボギー車で総て木造車であって外部塗粧は油性下地ペイントワニス塗粧法であった。室内は屋根板の裏面が天井に成って屋根ダルキの見える不体裁なもので天井も棰木柱も化粧板から建具まで生地見せワニス塗粧であった。
2.外部塗粧法
1.生地固め塗 白鉛ペイント堅練、油煙をゴールドサイズ、テレピン油で調合した、早乾性鼠色ペイント。
2.下地パテ付2,3回 鉛白地塗粉、砥ノ粉、油煙をゴールドサイズ、テレピン油で練合わせた中練ヘラ付塗料。
3.下地パテ刷毛塗 上記下地パテをテレピン油で希釈したもの。面廻りのようなヘラの使えない処を1,2回刷毛塗する。
4.砥石水研ぎ バミストン、天草砥石、青砥石等にて下地を水研し滑らかな塗面を作る。
5.下地固め兼色下塗 油煙、紅柄等をゴールドサイズ、コーパルワニスで練り、テレピン油で稀釈し、1〜2回塗布す。
6.上 塗 洋紅(クリムソンレーキ)をゴールドサイズ、コーパルワニスで練合せテレビン油で稀釈し1〜2回塗布す。
7.ニゴリ塗 コーパルワニスに上塗料を混ぜた塗料でワニスだけ塗るとムラが出来易いから、ワニスの変りに此の塗料を塗る。所に依ってコイキ又は「コミ」とも云う。
8.コーパルワニス塗 コーパルワニス塗布。
9.砥石水研ぎ又は砂摺水洗い パミストンでワニスの上を簡単に研いだ上、ストン粉又は磨砂で粉摺を行い水洗いする。
10.標記記入 紋章、番号、等の記入だけでなく電車は幕板及び窓、柱に2分位の赤線又は黄線を入れ、腰板の四辺には金箔で唐草模様を画き4分位の金筋を入れた綺麗なものであった。
11.仕上ワニス塗 水洗の上、ボデーワニスを刷毛塗して仕上りとする。
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第二章 車輛塗粧の變遷
明治29年、日本車輛製造株式会社が創立されるまで鉄道省の車輛工場は新橋(今の大井工機部)神戸(今の鷹取工機部)の2工場の外、山陽鉄道の兵庫工場、関西鉄道の四日市工場、日本鉄道の大宮工場等で車輛の修繕塗替等を行って居たが殆んど外国車輛の輸入に依ったもので有る。
第一節 明治時代
1.油性下地ペイントワニス塗粧法
明治時代の車輛は長さ9米位の単車から14、5米位のボギー車で総て木造車であって外部塗粧は油性下地ペイントワニス塗粧法であった。室内は屋根板の裏面が天井に成って屋根ダルキの見える不体裁なもので天井も棰木柱も化粧板から建具まで生地見せワニス塗粧であった。
2.外部塗粧法
1.生地固め塗 白鉛ペイント堅練、油煙をゴールドサイズ、テレピン油で調合した、早乾性鼠色ペイント。
2.下地パテ付2,3回 鉛白地塗粉、砥ノ粉、油煙をゴールドサイズ、テレピン油で練合わせた中練ヘラ付塗料。
3.下地パテ刷毛塗 上記下地パテをテレピン油で希釈したもの。面廻りのようなヘラの使えない処を1,2回刷毛塗する。
4.砥石水研ぎ バミストン、天草砥石、青砥石等にて下地を水研し滑らかな塗面を作る。
5.下地固め兼色下塗 油煙、紅柄等をゴールドサイズ、コーパルワニスで練り、テレピン油で稀釈し、1〜2回塗布す。
6.上 塗 洋紅(クリムソンレーキ)をゴールドサイズ、コーパルワニスで練合せテレビン油で稀釈し1〜2回塗布す。
7.ニゴリ塗 コーパルワニスに上塗料を混ぜた塗料でワニスだけ塗るとムラが出来易いから、ワニスの変りに此の塗料を塗る。所に依ってコイキ又は「コミ」とも云う。
8.コーパルワニス塗 コーパルワニス塗布。
9.砥石水研ぎ又は砂摺水洗い パミストンでワニスの上を簡単に研いだ上、ストン粉又は磨砂で粉摺を行い水洗いする。
10.標記記入 紋章、番号、等の記入だけでなく電車は幕板及び窓、柱に2分位の赤線又は黄線を入れ、腰板の四辺には金箔で唐草模様を画き4分位の金筋を入れた綺麗なものであった。
11.仕上ワニス塗 水洗の上、ボデーワニスを刷毛塗して仕上りとする。
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とりあえず本日はここまで
全部刷毛塗り工程のようなので、なかなかのお手間入りです。
1-3 白い鉛白と黒い油煙を混ぜて鼠色の下地。
5 色下塗りが黒い油煙と褐色の紅柄を混ぜたもの。ここで暗赤色系の下地となる。
6 上塗工程でクリムソンレーキを使っているので、どんな色か調べてみました。なるほど、開業期の錦絵などには赤い客車が良く書かれていますが、納得できる色ですね。
顔料として販売されているようです。
電車は金箔で唐草模様ですか〜…資産価値上がりますね。
これは明治43年の京阪電車1形模型ですが、たしかに金線入ってます。